不眠は様々な病気の入り口かも
「なかなか眠れない」は身体の疲れ?それとも心のSOS?
寝付きが悪い、夜中に何度も目が覚める……。不眠は、身体的な病気だけでなく、心のストレスが原因となっていることが多くあります。

不眠症の代表的なパターン
不眠といっても症状は人それぞれです。
入眠障害と中途覚醒
- 入眠障害: 布団に入っても1時間以上寝付けない状態。
- 中途覚醒: 夜中に何度も目が覚め、その後なかなか寝付けない状態。
心臓弁膜症
心臓にある4つの弁のどこかに異常が起こり、弁の働きが不十分な状態
心臓には血液の流れを一方向に保つための「弁」が4つあり、これらがうまく開いたり閉じたりすることで血液が正常に流れています。心臓弁膜症は、この弁が「十分に開かない(狭窄)」または「きちんと閉じない(逆流)」ことで、心臓に負担がかかる病気です。
初期は症状が少ないこともありますが、進行すると息切れ・むくみ・動悸・疲れやすさなどが現れます。 聴診や心臓エコー検査で診断が可能です。
【下肢閉塞性動脈疾患】
下肢閉塞性動脈疾患とは、動脈硬化などにより足へ流れる動脈が狭くなったり詰まったりして血流が悪くなる病気です。重症化すると足が壊疽を起こし切断が必要になる場合があります。
よくある症状
- 歩いているとふくらはぎが痛くなってくる
- 寝ている時に足先がジンジンして痛む、冷たく感じる
- 足の傷が治りにくい
受診の目安:手足の血流を評価する検査やエコー検査などを行い、軽症の場合は薬物療法で様子を見ますが、重症な場合はカテーテル治療や外科的にバイパス手術を行う場合があります。
狭心症・心筋梗塞
心臓への血管が狭くなり血流が低下する「虚血性心疾患」
狭心症や心筋梗塞は、心臓に血液を送る冠動脈が動脈硬化で狭くなる・詰まることで心臓の筋肉への血流が低下する病気です。 心臓の筋肉が酸素不足になるため、「胸の痛み」「圧迫感」「息苦しさ」などが現れます。
よくある症状
- 胸が締めつけられるように痛い
- 胸の痛みが左肩・腕・あごに広がる
- 冷や汗や吐き気を伴う
- 階段や坂道で息が苦しい
受診の目安:普段している運動で胸に圧迫感を感じる場合は狭心症の可能性があります。また、安静にしても胸の痛みが5分以上続く場合は、心筋梗塞の可能性があります。心電図や心エコー検査で早期発見が可能です。胸の違和感を感じたら、循環器内科での検査をおすすめします。
感染症
白癬
白癬(みずむし)はカビの一種が皮膚の一番外側の角質層にすみつき起こる病気です。足や爪のみならず、股や頭など皮膚であればどこでも感染します。足指の間がふやけたり、皮がむけたり、かゆみがでることが多いです。爪の場合は白く濁ったり、分厚くなったりもろくなります。疑った場合は皮膚や爪を少し削り取り顕微鏡で観察し診断します。治療は塗り薬や飲み薬といった選択肢があります。
帯状疱疹
体の左右どちらか一方に、痛みを伴う赤い水ぶくれや発疹が帯状に現れる病気です。子供のころにかかったみずぼうそうのウイルスが体の中に残っていて、免疫の低下により再活動することで起こります。ウイルスの診断キットを使用し診断を行います。発症からできるだけ早い治療が望ましいです。痛みに対しても一緒に治療を行っていきます。
睡眠時無呼吸症候群
眠っている間に呼吸が何度も止まる事で、脳や体に負担がかかる病気です。放置すると、高血圧・心筋梗塞・脳卒中などのリスクが高くなります。また、慢性的な睡眠不足の為、日中の眠気や頭痛が続いたり、交通事故の原因となる場合もあります。
こんな方は注意
- 肥満、顎が小さい、扁桃が大きい、鼻づまり
- 寝る前に飲酒や睡眠薬を使用している
- 大きないびきを指摘された事がある
当院では専門業者と連携し、ご自宅で気軽に無呼吸症候群の検査ができる体制を整えています。まず簡易検査でスクリーニングを行い、重症度に応じて治療方針を決定していきます。
慢性腎臓病
腎臓のはたらきが少しずつ落ちていき、元にはほとんど戻らない病気で、放っておくと透析や心筋梗塞・脳梗塞のリスクが高くなります。 早期から生活習慣と薬でコントロールすることで、進行をかなり遅らせることができます。糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満などの生活習慣病や喫煙などが悪化の要因となります。
こんな方は注意
- 生活習慣病を持っている人
- 健康診断で「蛋白尿」「血尿」「クレアチニン高め」と言われた
- 煙草を吸っている、塩分が多い食事・外食が多い人
血圧・血糖を下げる薬、腎臓を守る薬、むくみや貧血・電解質異常を整える薬などを組み合わせて治療していきます。
糖尿病
高血糖が続くことで様々な合併症を引き起こす。「万病のもと」
インスリン(血糖を一定に保つホルモン)の分泌不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働きが低下し、高血糖がつづく病気です。初期段階では症状がなく、糖尿病になっていても気が付かない人も多くいます。糖尿病の怖さは合併症にあり、3大合併症として”網膜症”、”腎症”、”神経障害”があり、それぞれ進行すると失明や透析、下肢切断など重篤な病態を引き起こします。また、動脈硬化を促進し狭心症や脳卒中のリスクが高まります。
こんな方は注意
- 親や兄弟姉妹に糖尿病の人がいる
- お菓子やジュースなど甘いものが好き
- お酒を沢山のむ
- 運動はあまりしない
- 肥満気味
まず空腹時の血液検査と尿検査、必要に応じてブドウ糖負荷試験を行い、血糖やインスリンの変動を調べます。同時に血管や心臓の状態、その他の合併症の検索を行い、治療方針を決定していきます。重症の場合は連携病院へ紹介する場合もあります。
脂質異常症
血管を詰まらせる原因に
脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪が増えることで、血管の内側に脂が溜まり、動脈硬化を進める病気です。 放置すると心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。健康診断で「LDLコレステロールが高い」「中性脂肪が高い」と言われた場合は、早めに生活改善や治療が勧められます。
こんな方は注意
- 肥満、糖尿病、高血圧がある
- 家族に高コレステロール血症の方がいる
- 皮膚やまぶたに黄色いできものがある
血液検査で簡単にチェックできます。治療は食事・運動療法と薬物療法が主軸となりますが、食事・運動療法のみで済む場合もあり、必要に応じてお薬でコントロールします。
高血圧症
心臓から先の血管内の圧が高まっている状態
上の血圧が140mmHg以上、下の血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。血圧が慢性的に高い状態が続くと、血管が傷つき、動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中・腎臓病を引き起こすことがあります。自覚症状が少ないため、知らないうちに進行しているケースも多く見られます。
こんな方は注意
- 家族に高血圧や心臓病の人がいる
- 塩分の多い食生活をしている
- 検診で「血圧が高い」と言われた
検診や病院などで高血圧を指摘されても、家での血圧は正常な場合があるので、まずは家での血圧がどれくらいなのか測定する事から始めましょう。
また、高血圧の中にはホルモンや血管の異常、睡眠障害など、原因が隠れている場合があります。原因検索や併存症の検索を進めながら治療方針を決めていきます。
不整脈
心臓の電気信号が乱れ、拍出リズムが乱れる
心臓のリズムを整える電気信号が乱れることで、脈が速くなる・遅くなる・不規則になる病気です。 軽いものから、脳梗塞や心不全を引き起こすタイプまでさまざまあります。
よくある症状
- ドキドキする(動悸)
- めまい、ふらつき
- 脈が飛ぶ、抜けるような感覚
- 一瞬気を失う
受診の目安:動悸が止まらない、脈が極端に遅い、意識を失うなどの症状があればすぐに受診をおすすめします。24時間心電図(ホルター心電図)で、見逃しやすい不整脈も確認できます。